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第15話「生き残った少女」

栖合(すごう)の村を襲撃し、住民を喰らいつくした大猿。雪哉(ゆきや)たちとの戦いの最中、猿は八咫烏と同様に転身し、人の形をとってみせた。おぞましい獣たちは、この場所以外にも潜んでいるのかもしれない。北領からもたらされた凶報に、宮中は騒然となる。栖合の生存者は、小梅(こうめ)と名乗る少女ただ一人。身寄りのなくなった彼女を哀れむ周囲をよそに、雪哉は警戒を強めるのだった。